パレート図~QC7つ道具~
パレート図
パレート図はイタリアの経済学者ヴィルフレト・パレートの名に由来します.
販売管理やマーケティングにおいて重点を絞る際に使用されており, パレートの法則は80:20の法則とも呼ばれています(販売管理などで使うパレートの法則はフレームワークの別記事で紹介しています).
現在ではパレート図は品質管理手法としてQC7つ道具のひとつとして数えられています.
品質管理でのパレート図
不適合件数, 不適合による損失金額などを大きい順に並べた棒グラフと, その累積比率を折れ線グラフで表したグラフをパレート図といいます.
JISでは以下のように統計的品質管理用語としてパレート図を説明しています.
パレート図とは(JIS Z 8101-2)
”項目別に層別して出現頻度の大きさの順に並べるとともに, 累積和図を示した図. 例えば, 不適合品を不適合内容の別に分類し, 不適合品数の順に並べてパレート図を作ると, 不適合の重点順位がわかる.”
品質管理では, 不適合の項目別の発生度合を把握し, 改善すべき不適合項目を洗い出すのにパレート図が使われます.
パレート図の各軸は以下のように取ります.
- 横軸には不適合項目 (原因)
- 縦軸には不適合度数 (不適合件数や不適合による損失金額)
- 縦第二軸には累積比率%
パレート図は不適合原因を層別して問題解決を図るのに有効な手法です.
上の図では不適合損金を不適合要因別に表しています. この場合キズによる不適合の損失金額が高いので重点的に対応する必要がりそうです. この図だけでは発生件数が分からないので資源を投じて重点的に対応する部分を決定する前に, 発生件数のパレート図を作成するなどして俯瞰的かつ合理的に重点項目を判断しましょう.
特に縦軸は金額で表すことができれば経営的評価もしやすいのでより良いとされています. 縦軸が金額の場合, 損失は少ない多くの品目より品目は限られるが損失が大きいものを選ぶなど, 重点思考で改善することができます.
【関連リンク】
- パレートの法則をビジネスに活用
- ⇒ ビジネスでのパレートの法則(80:20の法則)とロングテール戦略