マーケティングミックス・4Pと4C~マーケティングの基本フレームワーク~

2018年12月3日

マーケティングミックス4Pと4C

スポンサーリンク

マーケティングミックスとは

ものを売るためには必要な要素がいくつかあります.
優れた製品が開発できたとしても, それがお客様の目に触れることがなければ手に取ってもらうことはできません. 何らかの購買意欲を高める宣伝が必要です. 値段も競争力のある価格をつけたり, 販売ルートや流通網も必要となります.

このようなマーケティングに必要な要素を有機的に組み合わせて使うことが製品が売れることに繋がります.

マーケティングに必要な製品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販促(Promotion)の4要素を組み合わせてマーケティングを行うことをマーケティングミックスといいます.

この4つの要素は頭の文字をとって4Pと呼ばれます.
この4Pの概念は, 1960年代初頭にアメリカのマーケティング学者のエドモンド・ジェローム・マッカーシーによって提唱されました. 現在でもマーケティングの基本の考え方として広く使われているフレームワークです.

 

企業側の視点 マーケティングの4P

製品(Product)

製品の機能, 性能, 品質, デザイン, 商品名, 商品パッケージ, 製品保証などが含まれます.
商品パッケージも非常に重要なため, 製品とは別に分けてマーケティングの5Pと呼ぶこともあります.

価格(Price)

顧客や販売チャネルに適した価格.
定価, 小売価格, 卸売価格, 割引率, 販売条件, 支払条件, 契約条件などが含まれます.

流通(Place)

商品をタイムリーに届ける流通.
販売地域, 販売店, 流通網, ルート, 物流配送, 在庫, 品揃え, リードタイムなどが含まれます.

販促(Promotion)

購買意欲を高めるための販促.
広報, PR活動, 広告宣伝, 口コミ, 対面販売, 販売支援, POP, 店頭販促サンプルなどが含まれます.

 

顧客側の視点 マーケティングの4C

4Pがあくまで売り手の企業側から見た要素であるということに対して, 1993年にアメリカのロバート・ラウターボーンは4Pを設定する前に, 顧客の立場に立って4つの購入メリットを検討すべきと提唱しました.

これは4Cと呼ばれ, 顧客価値(Customer value), 顧客のコスト(Customer cost), 利便性(Convenience), コミュニケーション(Communication)の4要素から構成されています.

 

顧客価値(Customer value)

製品を購入した顧客が得られる価値,
顧客の求める価値について考えます.

顧客のコスト(Customer cost)

顧客が負担するコスト,
顧客の負担は金額だけでなく時間なども含まれる場合もあります.

利便性(Convenience)

顧客が製品を購入するまでの利便性の視点で考えます.
顧客が欲しいと思ったタイミングですぐに購入できなければ機会損失になってしまいます.
営業時間や立地条件などが含まれます.

コミュニケーション(Communication)

顧客の立場から見て, プロモーションのメッセージによって製品の魅力が伝わっているかどうかという視点で考えます.

マーケティングの戦略検討する際は, 売り手視点(4P)と買い手視点(4C)の双方をバランス良く盛り込む必要があります.
どんなに優れた機能を持つ製品でも, 顧客が使わない機能であっては価値がありません.
そういった意味でも, マーケティングミックスを検討する場合は,
先に4Cによって顧客の視点から考えていくほうが失敗が少なく済むかもしれません.